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1983年に放送された視聴率トップ作品「おしん」&「積木くずし」

アラフィフ世代が熱中したであろうドラマの数々。青春モノ、コメディ、刑事ものに時代劇と様々なドラマがありますが、驚異的なヒットを飛ばしたドラマが2本、同年となる1983年に放送されています。

明治、大正、昭和を生き抜いた女性の一代記「おしん」が大ヒット

時代は代わり年号が平成となった現在でも破られていない、視聴率No.1を獲得したのが、朝のNHK連続テレビ小説「おしん」です。民放のドラマとは異なり、1年間かけてじっくりと物語を描いていくのが連続テレビ小説で、出勤前となる時間帯に15分間放映されるということもあり高視聴率となりやすいのですが、「おしん」は歴代のシリーズでもトップ、それどころか国内で放送された全ドラマ中でもトップとなる、最高視聴率62.9%(平均52.6%)を記録しました。

物語は、明治、大正、昭和と激動の時代を生き抜いてきた女性・おしんの波乱万丈の生涯を描いた物語で、苦労を重ねても強く生きていくおしんの姿が強い共感を得ました。またこの作品は国内のみならず海外へも輸出放送されており、アジア圏を中心にやはり高い人気を獲得しています。

おしんの一生を描くという構成上、幼少期は小林綾子、青年期は田中裕子、そして中年~老年期は乙羽信子の3人がおしんを演じています。中でもとくに印象に残るのは、子どもながらにつらい目にあいながらも、健気に働き続けて小林綾子演じる幼少期のおしんでしょう。口減らしのために奉公に出され、最上川を船で流れていくシーンは、何度となくプレイバック放送もされています。

民放トップは社会問題化していた非行問題を描いた「積木くずし」

NHK連続テレビ小説というやや特殊な放送形態だった「おしん」ですが、ではいわゆる一般的なドラマ、民放が放送したドラマで視聴率No.1を獲得したのはどの作品でしょうか? こちらは社会現象となるほどの話題を呼んだ「積木くずし」が最終回で最高視聴率45.3%を記録し、これも破られることなく民放トップを保持し続けています。

俳優・穂積隆信の娘、由香里がある日突然不良となってしまい、その更生までの200日間を綴ったノンフィクション手記(1982年)が大ベストセラーとなり、これが翌年1983年にドラマ化、こちらも大ヒットを記録します。

当時社会問題となっていた青少年の非行問題、しかも一般的には成功者と見られていた、裕福な芸能人に起こった家庭崩壊の物語という、センセーショナルな話題は国民の目を釘付けにしました。

また、このドラマで主人公・香緒里(由香里)役を演じた高部知子は、当初その演技力を高く評価し女優としてブレイクするも、直後に「にゃんにゃん写真流出」というスキャンダルが発覚。「演技じゃなく実際に不良だった!」とのイメージからついに復活することなく 役者引退となってしまいますが、これもドラマの影響力の強さを感じさせる事件です。

更には、実在の穂積の娘・由香里はドラマで描かれた期間の後にも薬物で逮捕されるなど更生しきることはできず、また病気により早世してしまいます。穂積も最初の妻と離婚(その妻はその後自殺)など、波乱の人生は続き、これらの出来事も後年に書籍として出版、またドラマ化されています。

日本を代表する2大ヒットドラマが、同じ年である1983年に放送されたというのが、なにやら奇跡的な感じもします。80年代というのは、ドラマ、テレビ文化が成熟期を迎えた時代だったのかもしれませんね。

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