Category : 勧善懲悪を学んだ時代劇と刑事もの

かっこいい男になりたい!

刑事ドラマや探偵ドラマは悪人を捕まえる筋立てですので、勧善懲悪的です。60年代までは、犯罪そのものや謎解きにスポットが当てられ、登場人物はあまり目立たないことが多かったと言えます。刑事ものというよりも「犯罪推理もの」という色合いでした。

72年に登場した「太陽に吠えろ」はその点でまったくそれまでの刑事ドラマとは異なります。石原裕次郎という大スターが主導するドラマであったこともありますが、主人公以外も脚光を浴びました。各脇役刑事の個性が引き出され、人間物語として特別に面白いドラマです。

それぞれの刑事が名前ではなくあだ名で呼ばれ、しかも憎いほどにマッチしたネーミング。ジーパン、テキサス、マカロニ、スコッチなど、番組の渋さを引き立てています。結果として数多くのスターを生み出し、松田優作、勝野洋、渡辺徹など新人を一気に有名にしてしまいました。

このドラマの成功がきっかけだと思われますが、70年代は刑事・探偵ドラマの全盛期です。「俺たちの勲章」「Gメン75」「はぐれ刑事」「大都会」「特捜最前線」「西部警察」などが放送されます。そんな中でも、異色だったのが萩原健一と水谷豊の「傷だらけの天使」です。カッコつけてみたいと思わせるドラマです。

「かっこよさ」の概念を変えた

ドラマのオープニングは、萩原演ずる「おさむ」の起床場面。水中メガネにヘッドフォン姿で起き上がり、トマトをそのままかじり、牛乳ビンを口でくわえて飲む。ファッションはBIGIなど最新流行の服。雑で汚いけれどかっこいい、と若者がこぞって真似をしました。萩原ショーケンの個性がとても光ったドラマです。

「おさむ」の子分役の「あきら」を演じたのは水谷豊。「太陽にほえろ」の第1回に犯人役で登場していますが、まだ無名に近い頃でした。「あにきぃー」と情けない声で「あきら」にすがりつく演技は面白さと切なさを帯びており、実に印象的です。

「おさむ」の子分役の「あきら」を演じたのは水谷豊。「太陽にほえろ」の第1回に犯人役で登場していますが、まだ無名に近い頃でした。「あにきぃー」と情けない声で「あきら」にすがりつく演技は面白さと切なさを帯びており、実に印象的です。

TSUTAYAなどでDVDはレンタルされています。また、CSのファミリー劇場、BS日テレでも放送されています。

異色のコンビで人気を博した「傷だらけの天使」。雑で飾らないのにかっこいいと思わせるスタイルがありました。もう一度観て、またカッコつけてみてはいかがですか?

□ 太陽にほえろ!サントラで名シーンを振り返る

Recommend