Category : トレンディドラマが火をつけた恋

101回目には、Yesと言って

ごちゃごちゃした関係や泥沼の愛憎劇、不倫や略奪婚が流行っていた時代に、まったく単純なストーリーの恋愛ドラマが登場します。何度見合いをしてもうまくいかないブ男が、フィアンセを事故でなくして傷ついている美女に恋をする。どこからどう見ても釣り合わない美女と野獣の組み合わせ。ただ猛烈にアタックを続け、振られ続けるのに諦めない男。その情熱が最後に実を結びます。

脚本家が寝ながら思いついたに違いないと思えるほどの安っぽい筋立てですが、実に見事な名作となりました。恋愛ドラマの本流的でストレートな物語。武田鉄矢の体当たりの演技がピカピカと光っています。「ダブル浅野」でトレンディドラマの一時代をつくった浅野温子は、一転、コミカルな面もおしゃれな女性的側面もみせません。 台湾などでも大ヒットした90年代を代表する作品です。

まっすぐな愛に飢えていた時代

90年前後は、男がどんどん弱くなり、女性に積極的にアプローチできなかった時代です。女の方から男に迫り、男はただ待っているだけ。男も女も次々と相手を変えてもかまわない。バブル経済の真っ只中では、お金とかっこよさが男性選びの基準。トレンディドラマが流行り、高級スーツを着て男は皆かっこよくなりました。男も女も、おしゃれなマンションに暮らし、はやりの店で食事をします。

そんな時代の中で、社会が深層心理的に求めていたのは、普通の愛情だったのかも知れません。「ブサイクな男も恋愛をする。男はみかけじゃない」「お金がなくても愛があれば幸せになれる」「情熱に勝るものはない」皆がどこかで期待していながらも、世の中には存在しないのではないかと思い始めていた感情。

まやかしの時代に生きる人たちが、心の中で求めていた「当たり前」のものを、このドラマはみせてくれました。ブ男が美人に恋をする。釣り合わないけれども、強い愛情があるなら諦めない。心を込めて伝える。ということを、ただ単純に貫き通します。

真剣に曲を作ったチャゲ&飛鳥

フォークソングブームの終わった79年にデビューしたチャゲ&飛鳥。「万里の長城」「モーニングムーン」「恋人はワイン色」など、そこそこのヒットはいくつか飛ばしましたが、メガヒットはありません。そんな彼らを変えたのが、「SayYes」。300万枚の超大ヒットとなりました。飛鳥の情熱的な歌い方にこの曲にかけた意気込みが伝わる名曲です。

純粋でストレートなラブロマンス。チャゲアスの大ヒット曲と伴に観てみませんか?ピュアな愛に心が震えるはずです。誰かに「僕は死にません」と叫びたくなるかも知れません。

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